くまの分類
目の下のくまは、顔全体の印象を大きく左右するお悩みのひとつです。
「疲れて見える」「老けて見える」といった印象の原因になりやすく、年齢を問わずご相談が増えています。一言で“くま”といっても、その原因はさまざまであり、正しく分類することが適切な治療選択につながります。
一般的に目の下のくまは、①青くま、②茶くま、③影くま(黒くま)、の3つに分類されます。
青くまは、皮膚が薄いことや血行不良により、下眼瞼の眼輪筋が透けて見えることで青紫に見えるタイプです。
茶くまは、摩擦や慢性炎症などによる色素沈着が原因で、皮膚そのものが茶色くなっている状態です。
そして、近年特にご相談が多いのが「影くま(黒くま)」です。影くまは、色の問題ではなく“構造”の問題です。目の下の凹凸によって影が生じ、黒っぽく見えている状態を指します。

主な原因は、眼窩脂肪(目の下の脂肪)の前方突出と、その下にできる陥凹です。加齢に伴い、皮膚や支持組織がゆるむことで脂肪が前に押し出され、同時に中顔面のボリュームロスや眼窩縁の骨萎縮が進行します。その結果、突出部と陥凹部の高低差が生じ、光が当たったときに影が強調されます。これが影くまの正体です。
影くまはさらに、眼窩脂肪の突出(目袋)が主体のタイプ、陥凹が主体のタイプ、そしてその混合型に分けられます。実際の診療では混合型が最も多く、単純に脂肪だけ、あるいは凹みだけの問題ではないことがほとんどです。
また年齢とともに皮膚のたるみも合わさることが多いです。

治療の基本は「凹凸のバランスを整えること」です。
軽度の場合はヒアルロン酸注入により陥凹をなだらかにし、影を目立ちにくくする方法が有効です。ただし、注入位置や層の選択を誤ると不自然な膨らみやチンダル現象を起こすことがあるため、解剖学的理解が重要です。
眼窩脂肪の突出(目袋)が強い場合には、経結膜脱脂術や脂肪再配置術(いわゆるハムラ法)が選択肢となります。従来は「目袋の脂肪を取る」ことが中心でしたが、近年は単純に除去するのではなく、凹んでいる部分へ再配置し、滑らかなカーブを形成する考え方が主流となっています。過度な脱脂はかえって老けた印象を強めることがあるため、慎重な評価が必要です。
目の下のくまは一見似ていても、原因は単一ではありません。複数の要素が重なっていることも多く、正確な診断が何より重要です。適切な評価のもと、構造・色調・皮膚質のバランスを総合的に考えた治療を行うことで、自然で若々しい目元へと導くことが可能です。
気になる症状がある場合は、まずは専門的な診察を受け、ご自身のくまのタイプを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
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執筆:

総曲輪ビューティクリニック
医師 木下 史也 KINOSHITA, Fumiya
- 石川県出身
- 富山大学医学部卒業
- 金沢医科大学形成外科 入局
- 金沢医科大学形成外科 助教
- 令和5年 市立砺波総合病院 医長
- 令和6年 総曲輪ビューティクリニック手術担当医
- 形成外科専門医
- 日本形成外科学会、日本頭蓋顔面外科学会所属