富山で女性の薄毛治療を受けるなら
《総曲輪ビューティクリニック》
「髪のボリュームが減ってきた」
「分け目が目立ってきた」
「髪が細くなってきた」
女性の薄毛は頭頂部を中心とした比較的広い範囲が薄くなるパターンが多く、更年期に症状が出はじめますが、さまざまな原因から悩まれている若い女性も少なくありません。
総曲輪ビューティクリニックでは形成外科専門医がエビデンスにもとづいた形成外科・美容外科診療を行っています。
薄毛治療については 日本での薄毛治療の治療水準を高めるために作成された《ガイドライン》 をもとに診療をおこなっています。
ガイドラインとは?
《ガイドライン》 とは国内外の研究結果をもとに治療の効果や推奨度についてまとめたものです。薄毛治療については日本皮膚科学会が 《男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン》 を作成しており初版が2010年、最新版である第2版が2017年に公表されています。
このような 《ガイドライン》 が作られた背景として3つの要因があげられています。
①頭髪は見た目の印象を大きく変えるため薄毛はQOL(Quality of life、生活の質)に大きく影響すること
②薄毛の原因についての研究、薬の開発が進んできたこと
③医学的には無効と思われるエビデンス(科学的根拠)によらない民間療法などが漫然とおこなわれていること
5段階の推奨度
この 《ガイドライン》 では、治療の推奨度を5段階で評価しています。
A:行うよう強く勧める
少なくとも 1 つの有効性を示すレベル I もしくは良質のレベル II のエビデンスがある
B:行うよう勧める
少なくとも 1 つ以上の有効性を示す質の劣るレベ ルII か良質のレベルIII,あるいは非常に良質のIVのエビデンスがある
C1:行ってもよい
質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI のエビデンスがある
C2:行わないほうがよい
有効のエビデンスがない,あるいは無効であるエビデンスがある
D:行うべきではない
無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスがある
※レベルⅠ〜Ⅵは、数字が小さいほど対象とした患者さんの数や研究の質が高く科学的根拠のある研究と評価されている研究の質を評価するための基準です。
女性の薄毛治療について
女性の薄毛は頭頂部を中心とした比較的広い範囲が薄くなるパターンが多く、ボリュームの減少やつむじ、分け目が目立つなどが最も多い自覚症状です。更年期に症状が出はじめるのが特徴ですが、出産後、感染症、病気による消耗、貧血や栄養不足などが原因の薄毛に悩まれている若い女性も少なくありません。
女性と男性では推奨度に違いがありますが、ここでは女性のガイドラインで女性の薄毛について推奨度が記載されている14の治療法について解説します。
【治療法1】フィナステリドの内服|推奨度D(行うべきではない)
【治療法2】デュタステリドの内服|推奨度D(行うべきではない)
【治療法3】ミノキシジルの外用|推奨度A(強く勧める)
【治療法4】植毛術|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法5】LEDおよび低出力レーザーの照射|推奨度B(行うよう勧める)
【治療法6】アデノシンの外用|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法7】カルプロニウム塩化物の外用|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法8】t-フラバノンの外用|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法9】サイトプリンおよびペンタデカンの外用|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法10】ケトコナゾールの外用|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法11】かつらの着用|推奨度C1(行ってもよい)
【治療法12】ビマトプロストおよびラタノプロストの外用|推奨度C2(行わない方がよい)
【治療法13】成長因子導入および細胞移植療法|推奨度C2(行わない方がよい)
【治療法14】ミノキシジルの内服|推奨度D(行うべきではない)
【治療法1】・【治療法2】について
【治療法1】は《プロペシア》,【治療法2】は《ザガーロ》の商品名でそれぞれ販売されている男性用の薄毛治療薬です。薄毛を進行させる原因となっている男性ホルモンを弱めることで発毛を促すのみ薬です。女性の研究では内服でむしろ薄毛が進行したというデータもあり、推奨度は最も低いDランクの「行うべきではない」となっています。また、胎児への影響から妊婦または妊娠している可能性のある女性,授乳中の女性への投与は禁忌(絶対に処方してはいけない)とされています。
【治療法3】について
ガイドラインでAランクの「強く推奨する」に該当するのは【治療法3】のミノキシジル外用のみです。ミノキシジル外用の発毛効果に関しては多くの研究で有効とされています。
例:ミノキシジル外用により1×1㎝の範囲で平均8〜13本の増毛効果あり(日本人のデータ含む)。
これらの結果から高い水準のエビデンスがあるため推奨度はAランクの「強く推奨する」となっています。総曲輪ビューティクリニックでは薄毛治療を希望する女性にはまずミノキシジルを処方しています。
《処方例》
処方薬:2%ミノキシジル(女性用リゲイン)
使用方法:1日1~2回頭皮に塗布する
有効性:6か月外用をつづけたあとに効果判定を行います。
治療期間:ミノキシジル外用剤が有効であればその後も外用治療を継続します。有効かどうかは個人差があるため、ミノキシジル外用剤が無効であればミノキシジル以外の治療をご案内いたします。
【治療法4】について
自分自身の毛を濃い部分から薄い部分に移植する《自毛植毛術》は男性では推奨度がBランクの「行うよう勧める」となっているのに対し、女性では推奨度がC1ランクの「行ってもよい」とやや低めになっています。自毛植毛術自体は生着率も高くよい方法ですが、女性に対する実施例は男性に比べて少ないための評価と思われます。ミノキシジル外用治療で効果がない場合の一つの選択肢です。また《人工毛植毛》については多くの有害事象の報告があり、米国では事実上禁止されており、ガイドラインでも行うべきはないとしています。
【治療法5】について
LEDや低出力レーザーの照射による発毛については効果があるというデータがあり、副作用も少ないことから推奨度はBランクの適切な機器をつかって「行うよう勧める」となっています。ただし、国内ではまだ認可された機器がないため、安全性と有効性が認められた厚生労働省承認機器の発売が待たれるところです。
【治療法6〜10】について
アデノシン、カルプロニウム塩化物、t-フラバノンの外用、サイトプリン、ペンタデカン、ケトコナゾールの外用については推奨度C1ランクの「行ってもよい」に位置づけられています。
アデノシンについては男性では有効とのデータがあり、ミノキシジルと同等の効果だったというデータもあることからBランク「行うよう勧める」となっていますが、女性に関してはデータが少ないためC1ランクとなったようです。当院でもミノキシジル外用で効果がなかった場合の次の選択肢としておすすめしています。
それ以外の成分に関しては有用性が十分に実証されていないことから男女ともにC1ランクの「行ってもよい」となっています。これらについても同じように高い科学的根拠のあるミノキシジル外用で効果がなかった場合の次の選択肢となります。
【治療法11】について
かつらの着用については推奨度C1ランクの「行ってもよい」に位置づけられています。かつら自体が脱毛症状を改善するものではありませんが、ほかの治療で改善しない場合の選択肢としては副作用もないため「行ってもよい」ということのようです。
【治療法12】について
12以降の治療法は行わないほうがよい治療のリストになっています。ビマトプロストおよびラタノプロストの外用は推奨度C2ランクの「行わない方がよい」となっています。日本でもビマトプロストを主成分とする《グラッシュビスタ》がまつ毛を増やす《睫毛貧毛症治療薬》として承認されています。当院でも《グラッシュビスタ》を取り扱っていますが、まつ毛以外の毛に有効であるとのデータはまだほとんどなく、安全性も確認されていないこと、薬剤自体が高価であることなどから「行わないほうがよい」との判断になったようです。
【治療法13】について
脂肪組織由来幹細胞の培養上清由来物質や、platelet rich plasma(PRP、多血小板血漿)を注射する治療が試みられようとしています。まだデータが少なく、安全性・有効性が確認されていないことからこのガイドラインでは推奨度C2ランクの「行わないほうがよい」という結論になっています。
【治療法14】について
外用が推奨されているミノキシジルを内服する治療法ですが、推奨度Dランクの「行うべきではない」となっています。もともとは血圧を下げる《降圧薬》として開発された薬剤です。日本では内服薬としては未承認薬であるにもかかわらず増毛効果があるのでははないかとの安易な考えで個人輸入され処方されている例があり問題となっているようです。この薬剤自体には胸痛、心拍数増加、動悸、息切れ、呼吸困難、うっ血 性心不全、むくみや体重増加など重い副作用のリスクがあることと、増毛に関する研究データはないことから「行うべきではない」という判断になっています。
その他の治療について
ガイドラインに記載は記載がありませんが、女性の場合貧血、出産後の消耗、栄養不足、ミネラル不足などが薄毛の原因になっていることはよく知られており、その場合サプリメントを補助的に用いることがあります。
また、頭皮の乾燥や乾燥によるかゆみがある場合には頭皮用ローションを併用することもおすすめしています。
毛髪用サプリメント
女性用の頭髪用サプリメントとしてドイツで開発された《パントガール》が有名ですが、総曲輪ビューティクリニックでは日本人の女性のために作られた、医師監修のサプリメント《おぐし》をご案内しています。特徴は日本人で欠乏しやすいミネラル、カルシウム・カリウム・鉄・亜鉛のうち、髪の毛の成長に必要な鉄、亜鉛が配合されている点です。ミネラルだけ他のサプリメントでおぎなってもよいのですが、複数種類のサプリメントを続けるのはなかなか大変なこともあり、続けやすいこちらのサプリメントをおすすめしています。
髪の毛に比べると爪の生え替わりスピードがはやいため、やわらかかった爪がしっかりと硬くなってきたらそのあと髪にも効果が出てくることが期待できます。まずは3か月服用し、続けられそうなら半年から1年の継続が目安です。
おぐし
Ogshi(おぐし、毛髪用サプリメント)約1か月分(90粒)
成分
◎L-シスチン・・・髪や爪のもとになるケラチンというタンパク質を作るアミノ酸
◎L-メチオニン・・・髪や爪のもとになるケラチンというタンパク質を作るアミノ酸
◎亜鉛・・・ケラチンの生成を補助する
◎ビオチン・・・ケラチンの生成を補助する
◎アルファリポ酸・・・抗酸化作用で毛母細胞の老化を食い止める
◎パントテン酸・・・毛母細胞を活性化し毛の成長を促進する
◎ヘム鉄・・・毛母細胞に作用し発毛を促進する
◎葉酸・・・頭皮の血行改善効果
◎オルニチン・・・髪の成長を促進する
◎ナイアシン・・・頭皮の血行を促進する
◎ビタミンB1、B2、B6、B12…発毛・育毛に関与する重要なビタミン
※栄養機能食品として1日3カプセルを1~2回に分け、水などと一緒にお召し上がりください。
※1日6カプセルまでお召し上がりいただけます 。
頭皮用ローション
ペロバーム(Pelo Baum)は頭皮のために作られた保湿ローションです。こちらの製品には【治療法】の項で述べたような薬効成分は配合されていませんが、頭皮の乾燥やかゆみでお悩みの方におすすめしています。ご自宅で朝晩使用いただく使用法と、クリニックで《エレクトロポレーション》によりお肌にしっかりと浸透させることでさらに保湿効果を高める使用法があります。乾燥による炎症をおさえ頭皮をすこやかに保つことが期待されます。
成分
◎ハイブリットペプチド(CG-シェブリン/ CG-Nokkin / CG-Keramin1)
◎ビタミン(パルミチン酸レチニル / ビオチン)
◎天然植物抽出物
ソウパルメット果実エキス / イトヒメハギ葉エキス / スベリヒユエキス / コノテガワエキス / イチョウ葉エキス
《女性の薄毛》治療の流れ
1.診察
問診と診察をおこないます。「まずは自宅でできることから」「できることは全部試したい」などご希望をお伝えください。
2.治療
ご希望に沿った形で治療を開始します。薄毛治療は効果の有無がわかるまでに短くても数ヶ月から半年程度を要します。頭皮のエレクトロポレーションは2週間に1回の施術をおすすめしています。
3.定期検診
必要に応じて処方の追加、定期検診、効果判定を行います。
★富山で女性の薄毛相談をするなら★
監修:
総曲輪ビューティクリニック 院長
佐藤 典子
形成外科専門医