顎のヒアルロン酸注入は何cc必要か?
メリット・デメリットは?
手軽に輪郭をととのえることができる《顎のヒアルロン酸注入》ですが、「必要な量はどれくらいでしょうか?」というご質問を多くいただきます。
今回は顎のヒアルロン酸注入の必要量とメリット、デメリットについてもご説明します。
顎のヒアルロン酸注入と製剤
ヒアルロン酸を注入することであご先の形をととのえる施術です。短時間で終わり、腫れや内出血が少ないことから手軽に受けられる輪郭治療として人気の施術です。
使用する製剤はしっかりと顎の形を保ってくれるよう、硬めの製剤を使用します。
当院で使用している厚生労働省承認アラガン《ジュビダームビスタ》シリーズでは、2つの製剤が該当します。
①ジュビダームビスタ ボリューマ
かたさ:★★★★(ややかため)
使える場所:頬、額、フェイスラインなど
持続期間:24か月
②ジュビダームビスタ ボラックス
かたさ:★★★★★(かたくしっかりしている)
使える場所:輪郭、フェイスライン、あご先
持続期間:18か月以上
ヒアルロン酸は濃度が高い製剤ほど硬くしっかりと形を保つことができます。しっかりと尖らせたい場合や長持ちさせたい場合には《ボラックス》を、やわらかい形を希望される場合には《ボリューマ》を選ばれることをおすすめします。
《顎のヒアルロン酸》は何cc必要?
もともとのあごの形とどのくらいまで変化させたいかによって注入量が変わってきます。たとえばあご先を前に出すとして、きれいな横顔の目安である《Eライン》まで前に出したいのであれば注入量は下記の表を目安にしてください。
あごがかなり小さい場合、3mlの注入でしっかりと前に出して《Eライン》まで合わせることも可能ですが、皮膚の余裕がない場合にはすこし間隔をあけて2回に分ける必要があるかもしれません。
例:まずは2ml注入して、半年後に1ml追加など
※ヒアルロン酸の注入量について
アラガン社のヒアルロン酸《ジュビダームビスタ》シリーズ(ボライト、ボルベラ、ボリフト、ボリューマ、ボラックス)はすべて1本あたり1mlのヒアルロン酸製剤となっています。安全上、衛生上の観点から小分けでの注入は行っていません。希望される部位のみの注入量が1ml未満となった場合、同じヒアルロン酸をつかってできる治療をご提案いたします。できるだけ少ない量で治療できるよう心がけていますので、担当医にご相談ください。
顎のヒアルロン酸と入れる位置
顎のヒアルロン酸注入では、入れる位置がとても重要です。
あごが小さく口元が前に出て見えるような場合はあご先を前に出すように注入することできれいな横顔に整えることができます。面長の場合でもこの注入法であれば顔が長くなって見えることはありません。
小顎(しょうがく)といわれる小さなあごの場合で、長さを出したい場合や、あご先を三角形に尖らせたい場合、割れたあご先を丸くしたい場合などは下方向や斜め前方に注入することで理想のラインに近付けることができます。
面長やあごが長い場合は下の方向に注入することでさらに顔が長くなって見えるためおすすめしません。
あごヒアルロン酸注入のメリット・デメリット
《メリット》
●手軽にあご先の形を変えられる
●希望に沿った形で横顔のラインを整えることができる
●腫れや内出血がすくなくダウンタイムが短い
●注入量を増やせばしっかりと変化させることができる
《デメリット》
●1回の注入で前に出せる量に限界がある
●吸収されるともとにもどってしまう
●プロテーゼが入っているところには注入できない(感染のリスクが高くなるため)
●二重顎は改善しない
※二重あごを改善させたい場合にはあご先の骨を前に移動させる《オトガイ形成術》が適応になります。
【症例】
あごが小さいことで口元が出て見えるタイプの輪郭でした。しっかりとあご先を前にだして変化させたいとのご希望でした。
1回目は《ジュビダームビスタボリューマ》を1ml注入しました。その後間隔をあけて2回目の治療時には《ジュビダームビスタボラックス》を1ml注入し、合計2mlでEラインよりもすこしひかえめな位置まであご先を前に出しました。
《顎のヒアルロン酸注入》治療の流れ
1.診察
あごの形を確認し写真を撮影します。「すこしだけ前に出したい」「あご先をとがらせたい」「しっかり変化させたい」など、ご希望があればお聞かせください。
2.治療
ヒアルロン酸を注射します。痛みが心配な場合には表面麻酔を使うことで痛みを最小限にすることができます。
※当院では厚生労働省承認品であるアラガンヒアルロン酸《ジュビダームビスタビスタ》のみを使用しています。
※表面麻酔(麻酔クリーム)は①エムラクリーム 2,200円、②リドケークリーム 1,100円から選ぶことができます。麻酔クリームは当日院内で塗布し、30分程度待ち時間がかかります)。
3.アフターケア
ヒアルロン酸注入後のアフターケアや注意事項についてご説明いたします。軽度の内出血がみられることがありますが、メイクでかくせる程度です。あご先に注入する濃度の高いヒアルロン酸では、注入後ジンジンするようなにぶいいたみをしばらく感じる場合がありますが、なじんでくるとおさまります。市販の痛み止め(ロキソニン等)を内服していただくか、当院での処方も可能です。
4.治療後の検診
2週間後の無料チェックで不都合がないかを確認します。効果が足りない場合は追加注入も可能です。左右差や段差があればマッサージをして形を整える《モールディング》が可能です。気になるところがある場合はお申し出ください。
価格について
★富山であごのヒアルロン酸注入を受けるなら★
監修:
総曲輪ビューティクリニック 院長
佐藤 典子
形成外科専門医