片頭痛(偏頭痛)にボトックスという選択
片頭痛とは?
片頭痛(偏頭痛)は、片方または両側のこめかみや目の近くのズキンズキンと拍動する強い頭痛です。吐き気や、光や音や臭いに過敏になる症状を伴ったりします。定期的に頭痛発作を起こし、寝込む、仕事が手につかなくなるなど、日常生活に支障をきたします。
働きざかりの20〜40代の女性に多くみられ、日本人の8.4%が片頭痛で悩んでいるといわれています。
片頭痛の原因と治療
原因ははっきりしていませんが、三叉神経(主にお顔の感覚をつかさどる脳神経)や脳の血管が関係していると言われています。また、不規則な生活(長くねむりすぎるなど)、まぶしい光や明るい色、強い音やきまった臭いなどが頭痛がはじまるきっかけになります。
脳神経内科や外科などで「片頭痛」と診断された場合、一般的な痛み止めだけでなく、発作が起きているときには「トリプタン」、予防薬として「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)関連薬」などの特効薬も使うことができます。
しかし、持病のため使えない、副作用などで治療がつづけられない、これらの治療だけでは十分に症状がとれない、といったこともあります。
片頭痛のボトックス治療
そんなときに選択肢になるのが「ボトックス(ボツリヌストキシン)治療」です。
2000年頃から、美容のためにお顔へボトックス治療をおこなった患者さんで、片頭痛が良くなったと報告されるようになりました。それから研究が重ねられ、ボトックス治療は片頭痛に効果があるとわかりました。
日本でも「頭痛の診療ガイドライン」(※診療ガイドライン:最新の科学的根拠に基づいて最良と考えられる検査や治療法を提示する文書)において、慢性片頭痛に対して強く推奨されている治療です。しかし、残念ながらまだ保険適応外で普及していないというのが現状です。診療ガイドラインにも「重度の頭痛に苦しむ片頭痛患者救済のためにも早期に適応拡大が望まれている」とあり、ぜひ頭痛で悩んでいるみなさんに知っていただきたい治療です。
具体的には、まずは眉間、必要に応じて目尻やこめかみなどに、ボトックスを注射します。
効果がある方は、数日から2週間ほどで効果(頭痛の頻度や強さの減少)があらわれますが、しばらくしてからのこともあります。また、残念ながら効果があまりないこともあります。
効果は3〜6ヶ月ほど持続するので、ききめがよわまってきたところで再度注射をおこないます。
治療を始める1ヶ月前から、頭痛ダイアリーを書いていただき、ボトックス治療の効果を判断します。(2回治療しても効果がない場合は、残念ながら中止することもあります。)
ひどい片頭痛で悩んでいる、薬がたくさん増えて減らしたい、お顔のしわの治療をしたい方で頭痛に悩んでいるといったみたさま、ぜひ一度ご相談にいらしてください。
価格について(税込)
片頭痛ボトックス(20単位まで) 55,000円
合併症、副作用
腫れ、赤み、内出血、眼瞼下垂、首が重いなど
★富山で片頭痛ボトックス治療を受けるなら★
総曲輪ビューティクリニック
富山県富山市総曲輪3-9-3
お問い合わせ、ご予約はお電話で
076-471-0734(受付時間:9:00〜17:00 水・日・祝のぞく)
執筆:
総曲輪ビューティクリニック
木下 史也 医師
形成外科専門医